まだ見習いですが、おもちゃ修理のボランティアをしています。
修理に持ってくるおもちゃのほとんどはプラスチック製です。
割れたプラスチックのおもちゃを修理
プラスチックはコストが安く軽くて自由に成形できるのですが、一方でもろい弱点があります。
今回はプラスチックが割れたとき縫合する方法を紹介します。
3種の接着剤とステンレス針金
修理によく使う接着剤です。通常の万能ボンドもありますが、修理の場合は接着力を重視します。
ご存じ瞬間接着剤はヘビーローテーション。用途に合わせて通常のタイプとブラシタイプ、ゼリータイプを使い分けています。
エポキシボンドは2種類の接着剤を混ぜることで化学反応を起こし硬化が始まります。このダイソーさんで販売されているものは10分硬化タイプ。DIYで販売されている本格派の接着剤と比べると品質は落ちますが、おもちゃの修理には十分です。
グルーガンはホットボンドやメルトボンドとも呼ばれています。ハンドメイドのクラフトをされている方はよく使っていると思います。熱でグルースティックを溶かして接着剤に使うのですが意外なほど接着力が強く、鋭利な部分にコーティングする保護剤としても活躍します。
そしてステンレス針金。ダイソーさんで販売している中で一番細い0.28mmを縫合用の糸として使います。鉄製だと錆びやすく、アルミ製だと柔らかくて使いやすい反面切れやすい弱点があります。
ステンレスはそれら欠点がありません。
補修の下準備
これは連結パーツが破損してしまたおもちゃの汽車。負荷がかかる箇所なのでどんな強力なボンドでもまた壊れてしまいます。
そこでステンレス針金で縫合するのですが、まずは安定させるためにマスキングテープで固定します。隙間に瞬間接着剤を流し込みました。今回はブラシタイプです。“瞬間”接着剤ですが、一晩置くぐらいがちょうどいいです。
ステンレス針金で縫合
仮止めが乾燥したら、ピンバイスで穴を開けます。今回は4カ所。ステンレス針金を×を描くように縫って結びます。作業中はドクターXを口ずさむと調子よくいきます。
この方法はボランティアの先輩から教わったのですが、まだまだ腕が悪く見た目が悪いです。それでもしっかりと縫合します。
縫い目を保護したら完成
縫い終わったらむき出しの針金縫合の部分と割れ目を覆い隠すようにエポキシボンドをたっぷり塗ります。つけすぎでも完全に硬化したらカチカチになりヤスリで削ることができます。
最後に結び目をグルーガンで覆い、指を怪我しないようにします。修行不足で見た目が悪くなりましたが、子どものおもちゃは安全が第一。よしとしましょう。これで完成です。
ちなみに歩く猫ちゃんやワンちゃんは、もっとも多い患者さんです。足を骨折したときはこの方法で修理します。複雑骨折だと無理ですが…。
かなりシビアな場所だったので何重にも巻いたので若干歩き方がぎこちなくなってしまいました。
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