素材の接着や修理に役立つ接着剤。100均でも多くの種類の接着剤が販売されています。おもちゃ修理やガンプラ作りにも大活躍。木材や金属、プラスチックなどの素材に使用される主な接着剤の特徴と使い方について紹介します。
最近では、ダイソー・セリア・キャンドゥそれぞれ100均でも、コニシ、ロックタイト、セメダイン社などの有名メーカーの商品が販売されるようになっています。
接着剤の種類と特徴
接着剤は故障の修理において重要な役割を果たしています。素材の種類や故障の形状、箇所によって接着剤の選択肢は複雑です。適切な使い方をしなければ、修理はうまくいかないこともあります。したがって、接着剤の性質を理解することが重要です。以下に、さまざまな種類の接着剤をご紹介します。
①水性接着剤
一般的には澱粉糊もこの範疇に入りますが、現代の接着剤の概念では合成接着剤と呼ぶほうが適切です。木工ボンドとしてよく知られている白い糊が該当します。主成分は酢酸ビニールエマルジョンです。水性なので扱いやすいですが、水分のある場所では剥がれてしまうことがあります。しかし、ベニヤ板の接着など、木工用途では強力な接着力を発揮します。水で薄めることができ、乾くと透明になります。木材、布、紙などに使用します。
安全性が高いのでお子様の工作には適していますね。
②ゴム系接着剤
ゴム系の接着剤には合成ゴム系とニトリルゴム系があります。弾力性があり、柔軟性のある接着が可能ですが、熱には弱いため注意が必要です。耐水性や耐薬品性にも優れています。特にゴム、木材、布、皮など、さまざまな用途に利用されます。ニトリルゴム系接着剤はビニールとゴムを接着することができます。ゴム系接着剤の使用方法の特徴は、接着面の両側に塗布し、しばらく(2〜3分)置いた後、強く叩いたりして接着させることです。
柔軟性があるため、硬質な材料を接着するのには向いていません。
③エポキシ系接着剤
エポキシ系接着剤は主剤と硬化剤からなり、使用時にこれらを同じ量混ぜ合わせてから接着箇所に盛り付ける(塗布します)タイプの接着剤です。エポキシ系接着剤は非常に強力で耐久性があり、金属、ガラス、セラミック、プラスチックなどの硬質な材料の接着に適しています。硬化には時間がかかる場合があり、一部の製品では加熱が必要なこともあります。
接着剤が硬化すると透明になり、耐水性や耐熱性が向上します。混合比や硬化時間に注意しなければならないため、取扱いには注意が必要です。
比較的価格が高いのですが、100均でも手に入ります。ダイソーのをよく使いますが、10分硬化タイプで使いやすいです。
おもちゃ修理ではもちろんですが、ガンプラづくりでも大活躍です。硬度が高いので欠けた部分の成形したり、処理後にヤスリ削りすることもできます。
④瞬間接着剤
瞬間接着剤は、一般的にサイアノアクリレート接着剤として知られています。これは非常に速く硬化し、物質を迅速に接着するために使用される強力な接着剤です。一般的な用途としては、木材、プラスチック、金属、ガラスなどの材料を接着するために使用されます。
おもちゃ修理では、仮止めとして使用し硬化したあとエポキシ接着剤で固めると便利です。
また、ガンプラづくりでは隙間に使用して継ぎ目を消すのに役立ちます。
瞬間接着剤は、液体の状態で販売されており、接着する表面に塗布するだけで効果的に接着することができます。接着剤が接触すると、反応が始まり、短時間で硬化します。硬化の過程で熱が発生することがありますので、注意が必要です。
瞬間接着剤は非常に強力な接着力を持ちますが、使用時にはいくつかの注意点があります。まず、接着する表面が清潔で乾燥していることが重要です。また、手や皮膚につかないように注意し、接着剤が目や口に入らないようにする必要があります。万が一皮膚や目に接着剤がついた場合は、すぐに医療の専門家に相談する必要があります。
瞬間接着剤は、多くの場面で便利な接着剤として使用されていますが、使用時には十分な注意が必要です。指示や安全情報を読み、適切な手順を守ることが重要です。
⑤シリコーン系接着剤
シリコーン系接着剤は柔軟性に優れ、高い耐熱性と耐候性を持っています。ガラスやプラスチック、金属など、さまざまな素材の接着に使用されます。耐久性が高く、屋外や湿度の高い環境でも使用することができます。一方で、接着力は他の接着剤に比べてやや弱くなることがあります。また、硬化に時間がかかる場合がありますので、接着剤を使用する前に使用上の指示をよく読む必要があります。
接着剤を使用する際には以下のポイントに留意することも重要です。
素材の特性に合った適切な接着剤を選ぶこと。
接着面をきれいに清掃し、油や汚れを取り除くこと。
接着剤を適量使用し、均等に塗布すること。
接着剤が硬化するまでの時間を守ること。
必要に応じて接着剤を加熱するか、圧力をかけること。
使用上の指示に従い、安全に取り扱うこと。
適切な接着剤の選択と正しい使用方法を守ることで、効果的な修理や接着を行うことができます。
接着剤の選び方簡略早見表
金属 ガラス | 陶磁器 タイル | 木、竹 | 布、紙 | プラスチック | ビニール | |
金属、ガラス | エポ/瞬間 | エポ/瞬間 | エポ/合ゴ/瞬間 | 合ゴ | エポ/合ゴ | ビニ |
陶磁器、タイル | エポ/瞬間 | エポ/瞬間 | エポ/合ゴ | 合ゴ | エポ/合ゴ | ビニ |
木、竹 | エポ/合ゴ/瞬間 | エポ/合ゴ/瞬間 | 木工/エポ | 木工/合ゴ | エポ/合ゴ | ビニ |
布、紙 | 合ゴ | 合ゴ | 木工/合ゴ | 木工/合ゴ | エポ/合ゴ | ビニ |
プラスチック | エポ/合ゴ/瞬間 | エポ/合ゴ/瞬間 | エポ/合ゴ | 合ゴ | 瞬間 | ビニ |
ビニール | ビニ | ビニ | ビニ | ビニ | ビニ | ビニ |
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