ザ☆ウルトラマン 1979年アニメで復活

ウルトラシリーズの復活

第一期ウルトラシリーズの始まりと終わり

記念すべき、ウルトラシリーズの第一作『ウルトラQ』の放送が開始されたのは1966年1月のこと。
ヒーロー超人(ウルトラマン)はまだ登場せず、「もし日常のバランスがくずれたら」の世界観の中、怪獣の出現や超科学現象を現代人が人知を尽くして立ち向かう物語でした。

怪獣が出現するのエピソードは特に人気があり、同年の7月には「空想特撮シリーズ ウルトラマン」の放映が開始され、翌年1967年には「ウルトラセブン」が放送されました。(終了は1968年9月)
わたしはまだバブバブしかしゃべっていない時代なので、オンタイムではみていません。

それでも物心ついた時には、頻繁に上記3作品は再放送されており、小学館の学年誌には怪獣特集やウルトラシリーズの付録の類がついて、終わった番組とは思えないほどでした。ダイジェストや着ぐるみ同士で戦うショートムービー「ウルトラファイト」も楽しくみていました。

1971年 ウルトラマンが帰ってきた 第二期ウルトラシリーズ

狂喜しました。小学一年生でした。
どこでどう知ったのかは覚えていませんが、番組予告を見ました。
ウルトラマンは全ての映像を覚えていたので、予告編が新作なのはすぐにわかりました。
以降、ウルトラマンA、ウルトラマンタロウ、ウルトラマンレオと毎年新作が登場しますが、タロウあたりから見る機会が減っていき、レオは最初数回を見ただけで見なくなったのです。
子どものだった私が「子どもだまし」と思うようになってしまいました。
ストーリー・怪獣の着ぐるみ・隊員たち、すべてがチープに見えたのです。

私だけではないですが、世の子どもたちからの人気も落ちていった第二期ウルトラシリーズは1975年に終焉を迎えます。
今は当時の裏事情がわかるので製作者の皆さんの苦労がわかるのですが。

ウルトラマンレオの終了から4年 復活までの日々

終わってないブーム、きっかけはウルトラマンチルドレン

ウルトラマンレオが終了したからといって、ウルトラマンシリーズ全体の人気が落ちたわけではありません。ウルトラマン関連の書籍や再放送は頻繁に目にしました。
中学生になって少しだけ大人になった私はウルトラセブンの「ノンマルトの使者」というエピソードを再放送で見て感動しました。今まで怪獣が暴れて街を破壊しウルトラマンと戦うエンタメ作品としてしか見ていませんでした。「ノンマルトの使者」は私たち地球人は実は侵略者だったかもしれないという問題定義をした、侵略戦争のメタファーだったことに気づいたのです。

1978年に朝日ソノラマから刊行された「空想特撮映像のすばらしき世界 ウルトラマン」という第一期ウルトラシリーズのムック本がウルトラマンブーム再燃のきっかけになったといわれています。
それまでのウルトラマン本はほとんどが子ども向けでしたが、大人の志向に耐えられる本格的な専門書といっていいでしょう。今ではWikipediaで手に入るような情報ですが、どんな経緯でウルトラマンが誕生したのか制作秘話が綴られていました。私も偶然書店でこの本と出会い、即買いし何度も何度も読み返しました。
この本は好評だったようで、第二期ウルトラシリーズやミラーマン・ファイヤーマン・ジャンボーグエースも刊行されました。
察するに、私のようなウルトラシリーズに心を奪われた、ウルトラマンチルドレンたちが新作が作られない寂しさ、ウルトラマンロスに陥っていたのです。

静かなブームがムーブメントに

この本の成功から、同種の大人向け特撮誌が次々に刊行されます。また、この時期に再放送されたウルトラセブンは平均視聴率が12%だったそうです。
子どもたちの間でも、児童書にウルトラマン関連の特集やマンガが連載され、当時バンダイの関連会社だったポピーよりエッジのきいたウルトラマンや怪獣たちのソフビ『キングザウルスシリーズ』が販売されるなどムーブメントになりました。

ついに復活‼新ウルトラマン

1979年3月に「実相寺昭雄監督作品ウルトラマン」が上映され、
いよいよ、4月に新作「ザ☆ウルトラマン」がアニメで放映されます。
当時は宇宙戦艦ヤマトをはじめとする空前のSFアニメブーム。さらに実写では製作費・製作時間の問題をクリアするには最善の策でした。
もうすでに中学生だった私ですが、ウルトラシリーズの復活を喜び毎週楽しみに見ていました。
今までの世界観であるM78星雲とは違うU40という設定でしたが、地球防衛軍の存在、隊員の変身などまさしくウルトラマンのフォーマットです。

主題歌が宇宙戦艦ヤマトと同じささきいさおさんで勇ましい歌声は素晴らしい。
終盤は故郷の星であるU40を舞台として大規模な軍団対決なるのは、今までのウルトラシリーズにはなかった新機軸でした。
第二期ウルトラシリーズの防衛軍は活躍の場が少なかったですが、ザ☆ウルトラマンでは防衛軍も活躍します。国内作品での本格シリーズは今のところザ☆ウルトラマンだけですね。

平成~令和のウルトラシリーズは覚えきれないほど増えたので、もう覚えきれません。
たまに新しいものを見る機会がありますが、ベリアルなどの軍団対決はここがルーツなのかもしれませんね。(もしくは内山まもる先生版のザ・ウルトラマン)

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